「犬を飼ったらまずはクレートトレーニングを行いましょう。」という話をよく聞きますが、皆さんは“クレートトレーニング”ってなんだかご存知ですか?
“「ハウス」の指示でクレートに入ること”と思った方。
ブブー、不正解です。
「ハウス」の指示でクレートに入るのはセンディング(sending)と呼ばれ、トリック(芸)の一種です。
“クレートトレーニング”とは、クレートの中が居心地が良く安心出来る場所だと教えてあげる練習のことを言います。
よく「うちの子は狭い所が嫌いなんです」という事を言われる方がいますが、パピーの内からこういう練習をして来なかった事に原因があります。
クレートトレーニングを行なっていれば犬は休みたい時に自分でクレートに入ったり、お留守番やお出かけもストレスなくすることができます。
逆に自分の居場所がない犬は常に気が休まらずストレスを感じてしまいます。
広い部屋のど真ん中よりも壁に囲まれていた方が犬は落ち着くのです。
僕もトイレの個室に入るとなんだか落ち着きます。(笑)
また、有事の際も犬をクレートに入れるのに手間取っていたら逃げ遅れてしまいますよね。
中には、クレートを持ってないというお家も多いです!
以下に練習方法をご紹介しますね。
① 前扉・上蓋を外して下の土台に乗る
神経質な犬だといきなり入り口が狭いと中にフードを入れても警戒して入ってくれないかもしれません。
そういう時は前扉と上蓋を外して下の土台だけの状態にして乗りやすくしてあげます。
そこにフードを置いてあげて犬が自分からクレートに乗るのを待ちます。
この時に無理矢理乗せようとしてはいけません。
ゆっくり時間をかけてクレートが安全な物だと認識させてあげましょう。
後肢が外に出ていたりフードを取ったらすぐに飛び出てくるような警戒がなくなりスムーズに乗ったり降りたりできるようになるまでこの段階で慣らしましょう。
② 上蓋をつけ、前扉は外した状態で中に入る
①が抵抗なくできるようになったら上蓋をつけて同じ事をやってみましょう。
まだ前扉は外したままで行います。
中にフードを入れて犬が自分から入るのは待ちましょう。
犬が入らないからといって押し込んだりしてはいけません。
この時に犬が見ていない内にフードを仕掛けておいて、犬に見つけさせるようにすると飼い主がいなくても自分からクレートに入ってフードがないか確認しに行くようになります。
後肢が外に出ていたりフードを取ったらすぐに飛び出てくるような警戒がなくなるまで慣らしてあげましょう。
③ 前扉をつける
最後は前扉をつけて練習しましょう。
いきなり扉を閉めるのではなく、まずは扉が空いている状態で出たり入ったりを繰り返し安全を確認させてあげましょう。
警戒がなくなってきたら扉を閉める時に扉越しにフードを食べさせます。
フードをあげたら扉を開けてあげましょう。
扉が閉まるときにフードが貰えるので犬は扉が閉まるのが嬉しくなります。
少しずつ扉が閉まってからフードをあげるまでの時間を長くしていきましょう。
時間をかけて練習してあげれば扉が閉まることに抵抗がなくなるはずです。
ここまでやってあげることでクレートは犬に取って居心地の良い安心出来る場所になるはずです。
ちょっとひとりで休みたい時など自分から入るようになるでしょう。
留守番の時にはクレートまたはサークルに入れてあげた方がイタズラや誤飲などの事故、地震による落下物などから犬を守ることができます。
また、トイレトレーニング中はクレートに入れて管理してあげることで失敗が減るので成功率が各段にあがります。
パピーの内に慣らしてあげるのがベストですが成犬になってからでも時間はかかりますが可能です。
クレートトレーニングは室内飼いではトイレとともに必須なので、まだやっていないお家はぜひやってあげてください!
最後までお読み頂きありがとうございました。
それでは、また!